食道がん
日本では、60歳代の男性に好発し、男女比は、3:1程度です。 そのほとんどが扁平上皮癌で、発生部位は胸部中部食道に多くみられます。 原因として飲酒と喫煙があげられます。
症状
初期症状は食道違和感や喉のつかえ感などの不定愁訴に近いため、発見が遅れやすく、食道がん自体がリンパ節転移が多いことや、周囲に浸潤しやすいことから、早く進行します。
早期がんの場合はそれに伴う身体所見はほとんどありません。
進行がんの場合は、嚥下困難などを認めます。
治療
癌の病理組織・病期により異なります。
- 内視鏡治療 :病変がリンパ節転移の無い早期食道がんに対し、内視鏡治療が行われます。
- 手術的治療 :内視鏡治療ができない病期の食道がんに対しては、根治術として食道切除術+リンパ節郭清が行われてきました。
- 化学放射線療:近年、食道がんに対する化学療法と放射線療法の併用療法は、手術加療以外の根治的治療とし広く行われてきています。
- 化学療法 :遠隔転移を生じた進行食道がんに対しては全身化学療法が施行されます。