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比較的若い年齢の患者さまが、
・下痢、軟便
・血便
・腹痛
などの症状で受診されることがあります。
このような症状で疑う病気のひとつに、『潰瘍性大腸炎』があります。
難しい名前の病気ですが、厚生労働省の定める特定難治性疾患で、近年日本では急増しています。
難治性疾患と言われるのは、完治するための根本的な治療法がないからです。
20、30代と比較的若い年齢で発症する人が多く、良くなったり悪くなったりを繰り返す病気と考えられています。
『潰瘍性大腸炎』は、肉体的、精神的ストレスにより悪化することも知られていますが、明確な原因はまだ分かっていません。
初期治療が何よりも重要で、飲み薬を飲むことで、ほとんどの場合、落ち着いた状態(=寛解期(かんかいき))を維持することが可能です。
そして、適切な治療を受ければ長期経過は良好です。
『潰瘍性大腸炎』は、ありふれた病気となってきていますが、特に最初の診断・治療がその後にも影響してきます。
もちろん、冒頭のような症状があっても、実際に精密検査をしてみた結果、『もともとお腹が弱い』だけで、特別な病気など、何もない場合もたくさんあります。
このことを見極めるには、大腸内視鏡検査を始めとする適切な検査を受けることが大切です。
便の回数が増えたとか出血があった場合には自己判断で放置せず、早めに消化器専門医、大腸肛門専門医を受診されることをお勧めします。