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内視鏡検査を行っていると、しばしば見かけるものに、大腸憩室症があります。
これは、大腸の壁にできた、エクボのようなくぼみ(大腸粘膜の一部が腸壁外に突出したもの)です。
左側の大腸(S状結腸)と右側結腸に多いといわれています。
一番の原因は、加齢による変化です。
他の原因としては、便秘などによる大腸内圧の上昇や・体質・人種・遺伝などとも言われています。
つまり、誰にでもできる可能性があるもので、病気ではないということです。
「大腸憩室というエクボのようなくぼみがありますが、これは、年齢によって多くの人がもっているもので病気ではありません。」
と説明しています。
ただ、大腸憩室について、知識として持っておいて頂きたいこととして、ごく稀に、憩室が炎症を起こしたり(大腸憩室炎)、出血をきたしたり(大腸憩室出血)することがあり
ます。
『おなかが痛くなった』
『おしりから出血をした』
といって、救急病院などを受診したときに、憩室そのものを持っているか持っていないかを事前にわかっていることが、診断や治療の助けになることがあります。
大腸憩室があると指摘された方は、
『自分の腸には憩室というものがあるんだ』
ということだけでも、記憶にとどめておくとよいかと思います。