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『排便をするときに痛みがあります』
『便が硬いことが多くて、時々ティッシュに血がつきます』
と、外来に来られる患者さんがいます。
これは、『切れ痔』(正式名称、裂肛)であることが多いです。
そして、『切れ痔で辛いので手術してしっかり治したいのですが』といらっしゃる患者さんもいます。
『切れ痔』(=急性裂肛)の治療法は…
治療の基本は、
①外用薬の使用(痔の軟膏)
②排便の調整
であり、原則的には手術が治療の第一選択になることはありません。
『切れ痔』の一番の原因は
・便が硬いこと
・強く息んでしまうこと
で、これらのことを改善しながら、外用薬を使用することで、ほとんどの切れ痔が治ります。
しかし、また、便が硬くなれば、切れてしまうわけで…
いかに便通の調整が大切で、便通の調整こそが切れ痔の一番の予防になるのです。
ただ、切れ痔でも、手術をしなければいけない場合もあります。
・慢性裂肛や肛門ポリープを伴う場合(切れ痔の繰り返しにより切れることが癖になってしまった切れ痔やそれに伴いイボができてしまった場合)
・肛門狭窄がある場合(切れ痔の繰り返しにより肛門が狭くなった状態)
これらの症状がある場合は、手術適応となります。
しかし、これらで手術をする場合も、あくまでも、クセに(狭く)なってしまった肛門を元の状態にリセットするにすぎません。
また、手術をしたとしても、便通の調整がうまくいかないと、また切れて、同じことの繰り返しになってしまうことは、きちんと説明をするようにしています。
切れ痔にならないように、手術をすることはできません。
切れ痔のほとんどは薬と排便習慣で治すことができるおしりの病気です。
裂肛(きれ痔)手術の種類は痔核/いぼ痔、痔瘻/あな痔、裂肛/切れ痔の検査・手術方法と種類をご覧ください。
裂肛(きれ痔)手術の費用は肛門診療(痔核、痔瘻、裂肛、肛門ポリープの手術など)の費用をご覧ください。
裂肛(きれ痔)の日帰り手術は肛門(痔核/いぼ痔、痔瘻/あな痔、裂肛/切れ痔)の日帰り手術をご覧ください。
「専門医が伝えておきたい肛門のおはなし:裂肛」;
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