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市検診で一般的に行われる検査に、『便潜血検査』があります。
この検査は、大腸がんを予防するために、地域の検診の一貫として一定の年齢になると、受診するように案内が来るものです。
便を提出し、陽性か陰性か結果がでるのですが…
胃腸科の診察を行っていると、
『検診の便潜血検査でひっかかってしまいました』
と、深刻な表情で来院される患者さんが多くいらっしゃいます。
そんなときは、
『精密検査として、大腸内視鏡検査をやりましょう』
と、お話するのですが、ほとんどの患者さんが、
『癌とかではないですよね…』
と聞いてこられます。 そのお答えには、残念ながら
『検査をしてみないとわかりません』
としか、お話しできません。
ご存じの方も多いかと思いますが、便潜血検査は、
『提出した便に血液が混ざっていたかどうか』 をみるだけの検査です。
もちろん、大腸に腫瘍があって、陽性になることもありますが、おしりが切れたりして血液が混ざることもよくあります。
ですので、
『便の検査は、大腸内視鏡検査を受けるための、きっかけ作りの検査』
『一度、内視鏡で大腸をよくみて、病気がないか確認しましょう』
と、お話しします。
実際に、便潜血検査でひっかかった方のうち、
・大腸癌が見つかる方は数% です。
・ポリープなどの病気が見つかる方は50%程度 です。
ですが、癌やポリープがあったから、便潜血検査が陽性(+)になったのかどうかは、わかりません。
なぜなら、
・大腸ポリープの半数は便潜血検査にひっかかりません
・早期大腸がんの約3割、進行大腸がんでも、約1割 は、便潜血検査でひっかからない
と言われています。
つまり、便潜血が仮に陰性(-)だったとしても、安心はできないのです。
大腸がんは他のがんに比べ、定期的内視鏡検査を受けることで、病気を未然に防ぐことができる臓器と考えられています。
大腸内視鏡検査を受けることが、とても大切です。
当院の大腸内視鏡検査について、詳しくは以下のページをご覧ください。
きたやま胃腸肛門クリニック(東京都世田谷区)の大腸内視鏡検査