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『最近、胃の調子が悪いので、薬局でお薬を買って飲んではいるのですが、あまりよくならなくて…』
といった患者さんが外来を受診されることがあります。
〈胃の調子〉といっても症状は様々です。
・食後の胃もたれ
・みぞおちの痛み
・少し食事をしただけでの満腹感
長引く胃の不調ということて、重大な病気を患っている可能性もありますので、内視鏡検査は必須となります。
ですが、胃の内視鏡検査を行った結果は
『異常なし』
これが、『機能性ディスペプシア=機能性胃腸症』になります。
胃をはじめとした内臓の働きは自律神経が制御しており、過度なストレスなどでそのバランスが乱れてしまうと、胃の機能が悪くなってしまいます。
そのため、胃にはいった食べ物がうまく十二指腸に送り出せず、胃に長くとどまるため、胃もたれを感じるのです。
一昔前までは、神経性胃炎や胃アトニーといわれ、慢性胃炎の仲間としてと診断され、『気のせい』とか『精神的なもの』も言われてしまうこともあったのですが、2013年に慢性胃炎とは区別されて正式な診断名として認定されたという経緯もあります。
治療は、内服治療が基本であり、
・胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬)
・胃の働きを良くする薬(胃の蠕動改善薬)
・漢方薬
などを組み合わせて症状の改善をしていきます。
2013年には機能性ディスペプシアに対する専用の薬も保険適応になり、治療方法の選択肢は広くなっています。
規則正しい生活を送り、なるべくストレスをためないという心がけも大切です。
長引く胃の不調がある方は、専門医に診てもらい、適切な診断と治療をうけることをお勧めします。
きたやま胃腸肛門クリニックでは『機能性ディスペプシア』の患者さんも積極的に治療を行っております。