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『アニサキス』というものを知っている方も多いかと思います。
アニサキスは寄生虫の一種で、サバ、イワシ、カツオ、サケ、イカ、サンマ、アジなどの魚介類に寄生します。
『胃アニサキス症』の症状は、食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じます。
胃腸専門のクリニックを行っていると夜間に激しい胃痛に襲われたとのことで、翌朝クリニックを受診される患者さまも多くいらっしゃいます。
『夕食で魚介類の刺身を食べて・・・』
という患者さまからの情報があれば、『胃アニサキス症』を強く疑い、緊急で胃内視鏡検査を行います。
『胃アニサキス症』は、魚介類を生で食することでアニサキス幼虫が胃壁に刺し込み、刺入しアニサキス症となります。アニサキスは長さ2センチほどの白く細長い線虫で、胃内視鏡検査(胃カメラ)で見ると虫体の一端を粘膜に刺し込んでとぐろを巻いている様子を発見できます。
治療としましては胃内視鏡検査(胃カメラ)でアニサキスをとりのぞくしかありません。
このアニサキスによる胃の痛みは、虫体が粘膜に刺さった痛みではなく、アレルギーによるものと考えられています。
写真のように、アニサキス虫体が刺さった胃粘膜の周辺は赤くなっており、炎症を起こします。内視鏡検査にて、この虫体が切れないように鉗子をという器具を用いて、慎重に摘出を行います。
処置後、患者さんの胃の痛みは多くの場合、軽減するか消失し、胃薬を処方し帰宅していただきます。
当クリニックはアニサキス症に対する緊急内視鏡検査が対応可能なクリニックです。
アニサキス症を疑う「急な胃痛」を認めた場合はクリニックまでご相談ください。