人はみな、呼吸をしたり、物を食べたりすると同じように、当たり前のように、排泄をします。

これは当然必要なことであり、この排泄を行う日常の当たり前のことに、痛みを感じたり、違和感を感じたり、出血をしたりすることは、とてもストレスを感じることです。

排便がスムーズで、苦痛を感ず、意識することなく日々行うことができるということが実はとても大事なことなのです。

 

『快適なおしり生活』とは、人がみな行う排便を、意識することなく自然に行えること。と考えています。

 

おしり（＝肛門）の専門病院に勤務し始める以前は、おなか（＝消化器）のガンの手術を行い、何時間もかかる一般的に難しいと言われる手術も経験してきました。

それでも、おしりの診療を専門に行い始めた頃、一番感じたことは、『おしりの手術は難しい』ということでした。

 

その理由は、

 

おなかの手術とおしり手術の大きな違いを感じたからです。

・おなかの手術は・・『病巣を取り除くための治療である』

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・おしりの手術は・・『症状を改善し、患者さんに満足してもらうための治療である』

 

 

おなかの手術は、一般的にはガンの手術が多くを占めます。ガンは悪性ですからガンを切除するための手術は、病巣の切除と転移を防ぐための適切な手術をしなければ、それが命を落とす危険につながる恐れがあります。

つまり、手術によって病巣が切除されれば治癒という結論になります。

 

一方、おしりの病気はそのほとんどが良性の病気です。

「痛み」や「脱出する」などの感覚を有する症状で困って患者さんは病院に来られます。

ですから、これらの症状が改善しなければ、当然のことながら、患者さんに満足を頂くことはできないのです。

 

“おしりは症状がみえるところである”

 

患者さんに治療成果を満足して頂いて、初めて『治癒』とういうことになると考えています。

このため、症状を改善するための最良の治療を行うことが必要です。

治療方法が手術であるのか、薬による治療であるのか、それ以外の方法であるのかを一人一人判断しなければならないのです。

 

おしりの状態を的確に判断し、最善の治療法を選択し、患者さんの自身が不便さを感じている症状を改善させる。

それだけ、おしりの治療は繊細で、個別性があるということです。

 

『快適なおしり生活』を実現するためには、専門的な知識と技術、豊富な経験が必要です。

 

おしりのことで悩み続けてきた人にとっては、おしりのことで憂鬱になったり、不快さを感じることなく、意識せずに排便ができるということが、どれほどに快適さを感じることと思われます。

 

当クリニックに来院して頂いたすべての人に快適なおしり生活をおくって頂きたい。

おしりのことで困った人、悩み続けた人の明日を変えたい（少しおおげさかもしれませんが・・）

そんなクリニックを目指し、努めたいと考えています。